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商社マン・エグゼクティブクラブ　メールマガジン　Ｖｏｌ.56　2010/12/02
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ネクスト１１



12月、今年もあとわずか。　寒さも徐々に強まり、昨年大ブレークしたユニクロの
防寒下着のヒートテックは今年も売上げを伸ばすのではと想像します。

師走の日本に熱帯の国、バングラデシュからシェイク・ハシナ首相（女性）
一行が来日し、今週初めにビジネスセミナーを開催したので参加してきました。


会場は、在日のバングラデシュ人、政府関係者、民間企業の方々等200名を
超える参加者で埋め尽くされ、人口1.6億人、年間成長６％の国への関心の
高さとバングラデシュ政府の熱い意気込みを感じさせるものでした。


バングラデシュはBRICｓに次ぐ「ネクスト11（Next11）」、潜在成長力のある
国々の一つとして位置づけされています。

因みに、ネクスト１１とはバングラデシュ以外にイラン、インドネシア、エジプト、
韓国、トルコ、ナイジェリア、パキスタン、フィリピン、ベトナム、メキシコです。

バングラデシュは繊維産業にコミットしており、安い労賃を武器に国を挙げて
繊維産業の強化に乗り出しています。更なる成長のために海外からの投資を期待
しており、日本に対してもラブコールを投げかけてきたというところです。

あのヒートテックが今ではバングラデシュで生産されていることをご存じの方は
繊維産業の関係者以外では余り知られていないかもしれませんが、ユニクロ
（ファーストリテイリング社）の進出をきっかっけにバングラデシュへの生産地
としての関心が高まったことも事実です。

とはいえ、バングラデシュの抱える大きな問題はやはりインフラ整備ということに
なります。

特に港湾が未整備で大型船が入れず、シンガポールでの荷物の積み替えなどで日本
へは1ヶ月の輸送時間を要すること、及び、首都ダッカ、港湾都市チッタゴン
周辺の工業団地に現状では空きがないこともあり、チャイナプラスワンの候補の一つ
として日本の企業が雪崩を打って進出する状況には残念ながらなさそうです。


日本との長い政府援助の歴史もあり、親日的なバングラデシュ政府のリーダーシップ
の下、今後のインフラ整備が望まれるところです。



　座間　安紀夫

（株）ハート・クオリア代表

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